『メンメの永遠の愛』を発行して
妻が生前読んでいた“看護病棟日記”を見て「このくらいの本にして出版したい」と思ったのが、妻の遺稿集出版の動機でした。“看護病棟日記”を見本に“はまなす文庫”の担当者と話をし、同時に見積もってもらい、これなら出版できると思いました。ワープロで打った原稿を版下にできるか?写真やカットを入れることができるか?ページ数を入れてもらえるか?など、私が疑問に思っていたことなどについて尋ねたところ、即座に「できます」という答えが返ってきました。自社一貫生産されているので印刷の技術的なことにも詳しく、金額的に他社と大差がなかったことから“はまなす文庫”にお願いすることにしました。「本はケースに入れますか?」と担当の方に聞かれました。正直、ケースのことまで考えていませんでしたが、悔いを残さないようにと、ケースも作ることにしました。妻は中富良野町の出身なので、装丁のテーマは“ラベンダーと紫”として考えてもらいました。そしてすばらしい遺稿集が出来上がりました。本は、妻の三回忌に配りました。「ここまでする人はいない」と義母が喜んでくれました。編集には数年かかりましたが、久しぶりに充実した日々を過ごすことができ、生きる元気を与えてもらいました。高嶺の花と思っていた本の出版が私にもできることがわかり、続編の出版をめざして、今日もワープロのキーを叩いています。
『ふたりの足跡』を発行して
退職して5年、折にふれ過去を振り返ってみたとき、これまで自分を助けてくれた妻への感謝の気持ちが、年を追うごとに高まってきました。その気持ちを何らかの形で表し、残したいものと考え、本書の発刊を思い立ちました。資料の整理,選択,原稿書き,編集・・・と結構,時間がかかりましたが,発行所のほうの適切な助言のおかげで楽しみながら仕事を進めることができたのは有り難いことでした。妻への感謝の句を巻頭に載せた『句集』と『文集』の合本のようなものですが、それは『自分史』とも言える内容のものです。それだけに出来上がったときには、我が子の誕生にも似た喜びを感じました。ささやかなものではあっても、自分の‘思い’を次世代に残し、伝えることができて良かったと満ち足りた思いでいます。いまは、この『本』を手にして、妻への感謝と共に、私と妻の『ふたり』が、これまでの人生でお世話になったすべての皆様方に心から感謝している毎日です。